ミクロ経済学の核心

ミクロ経済学の核心は、「限られた資源をいかに効率的に配分するか」を、個々の主体(消費者・生産者など)の行動を通じて分析することにあります。具体的には次のような点が主な関心領域です。

  1. 需要と供給の相互作用
    需要曲線・供給曲線を通じて価格と取引量がどのように決まるかを分析し、市場メカニズムを理解します。
  2. 消費者行動
    消費者がどのように効用(満足度)を最大化しようとするかを理論的に考察します。例えば、限られた所得の中でどの財・サービスをどれだけ購入するかという選択をモデル化します。
  3. 生産者行動
    生産者(企業など)が利潤を最大化するために、どのように生産量や価格、資源の投入量を決定するかを分析します。
  4. 市場構造と効率性
    完全競争市場から独占・寡占市場まで、さまざまな市場構造下において価格や生産量がどのように決まるか、またそれらが社会全体の効率性にどのような影響を与えるかを検討します。
  5. 外部性や情報の非対称性
    市場が必ずしも効率的な結果をもたらさない状況(外部性や情報の非対称性など)を分析し、政策介入や制度設計によっていかに改善できるかを考察します。

ミクロ経済学は、各主体の意思決定を「需給」や「効用・利潤最大化」といったシンプルな前提で理論化しつつ、その帰結として市場全体あるいは社会全体にどのような資源配分がもたらされるかを解明する学問領域といえます。

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