需要理論と供給理論の核心

需要理論と供給理論の核心は、それぞれ「価格に対してどのように行動量(需要量や供給量)が決まるか」というメカニズムを解明することにあります。具体的には、

  1. 需要理論:
    • 価格が変化すると、消費者が購入したいと考える数量(需要量)がどのように変化するかを説明する理論。
    • 所得や価格以外の要因(好み・代替財や補完財の存在など)が需要に与える影響も含む。
    • 「限界効用理論」に基づいて、消費者が得られる効用(満足度)を最大化するよう行動すると考えることで、需要曲線が導かれる。
  2. 供給理論:
    • 価格が変化すると、生産者が市場に提供したいと考える数量(供給量)がどのように変化するかを説明する理論。
    • 生産コストや技術、資源価格などが供給行動にどのような影響を与えるかを分析する。
    • 生産者が「利潤最大化」を目指すと考え、限界収入や限界費用の分析から供給曲線が導かれる。

そして需要と供給が相互作用する結果、市場における価格と取引量が決定されるというのが両理論の結論・核心にあたる要素です。すなわち、

  • ある価格では消費者の買いたい数量と生産者の売りたい数量が一致し、これが市場の均衡点(均衡価格・均衡数量)となる。
  • もし需要や供給の状況が変化すれば、価格や取引量も変化し新たな均衡が形成される。

この需要と供給の相互作用による「価格形成メカニズムと資源の最適配分」が、需要理論・供給理論の核となる考え方です。

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