【結論】
国際収支の核心は、一国と海外とのあらゆる経済取引を包括的に把握し、その国の対外的な資金や財・サービスのやり取りの実態と影響を明らかにする点にあります。
【補足】
国際収支は、経常収支・資本移転等収支・金融収支などから構成され、一国の対外取引全般を体系的に示す指標です。財やサービスの輸出入による経常収支だけでなく、投資や借入れ・貸付けなどの資金フローを含めて「どこから資金が入り、どこへ資金が流れているのか」を総合的に示すことで、為替レートの動向や経済の安定性を判断する重要な基礎資料となっています。これらのデータにより、一国の国際競争力や対外的な信用力、資金の流動性・流動先などが把握できるため、その国の経済政策や企業行動にも大きな影響を及ぼします。